小さな会社の給与設計のポイント~経営を支える賃金の決め方~
みなさん、こんにちは。
社会保険労務士の三浦真由美です。
本日のブログは、経営者の方からよくご相談を受ける「給料の決め方」についてお伝えします。
給与は経営の根幹を成す重要な要素です。
経営者の皆様も、その辺りをよくご存じのようで、頭を悩ませていらっしゃいます。
確かに、適切な給与設計を行うことで、従業員のやる気が高まり長く働いてもらえます。
この後は、小さな会社の健全な経営に向けて、給与設計の基本的な考え方と、その方法をわかりやすく解説します。
給与設計とは
給与設計とは、会社が従業員に対してどのように給料を設定するかを決定するプロセスです。
そう、プロセスなのです。
そして、給与を構成するのは
基本給 各手当 賞与・退職金 です。
人件費ですね。
給与設計のステップ
では、具体的に給与設計を作成する方法を見ていきます。
① 市場調査と競合の分析 同業他社はどうか。
ここで注意、規模でみると「うちは中小だから大企業より少なくていいかな」なんて発想が生まれますが、逃げ道にすぎないのでNG
内容をじっくり精査しましょう。
管轄ハローワークのホームページに、統計が出ています。(アイコンが小さいので探してください)業種ごとの賃金の平均・上下が分かります。
② 評価基準の設定
公平性を担保する重要なもの。
パートさん3名のパン屋さんであっても作成をお勧めします。
A4 1枚のわかりやすい表(賃金テーブル)がいいですね。
作成できますよ。
項目は、
役職・役割・勤続年数(経験)・資格の有無・賃金の範囲
実践事例
従業員10名ほどの高齢者介護施設
事業主さんより、就業規則の作成と合わせて評価基準を作成したいとご依頼いただきました。
介護施設は、さまざまな資格が必要な業種です。
職種に伴う資格
その経験 役割 意欲 勤務態度 を軸に 通常役職を設定するのですが、優劣を付けたくないとのリクエストもあり
色で分けました。赤、青、黄色、緑、ピンクなど ( ´艸`)
女性の多い職場。
そして女性はライフステージによって働き方が十人十色
責任を伴うポジションでしっかり働き、稼ぎたい方もいれば、ご家庭の事情もありプライベートを重視したい方もいらっしゃる。
経営者は、各従業員の働き方を尊重したいお考えを持った方。
そのため、優劣を付けたくなかったのです。
上を目指す方は、どんどん頑張る。
一方、今の働き方で十分と感じている方は、そのポジションで頑張る。
それを良しとした評価制度でした。
そうです。
必ずしも上を目指せという評価制度ではないのです。
それが、本当に公平性を担保できている職場と感じ素晴らしいなと思いました。
その結果、自分の働き方に納得でき、安心して働けるようになったよう。
もちろん、利用者さんも増えて健全な経営を継続できています。
まとめ
給与設計の重要性をお伝えしました。
目的は、健全な経営のため
従業員は、公平性を担保され安心して働ける職場環境であるメリット があります。
給料の決め方に悩んでいる経営者の皆さん、
WORK LABO社労士事務所は、小さな会社の就業規則の作成が得意な社労士事務所です。
就業規則の作成または見直しと合わせて給与設計の相談をしてみませんか?
お問合せお待ちしております。
ここまで、ブログを読んでいただきありがとうございました。
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