病気療養と仕事とお金
はじめに
このブログにおいでいただき、ありがとうございます。
みなさんは、健康管理していますか?
食事や運動、お酒を控えたりタバコをやめたり。
私は、小さな会社の人事や労務の専門家、社会保険労務士事務所を開業しています。
主に採用とヒトの活用を専門に活動しています。
実は、この初夏に大病をしてしまい10日間入院をしていました。
6月の最後の週から7月の初めにかけて手術を伴う入院でした。
この時期は社労士にとっては1年間で一番忙しい季節
労働保険年度更新と算定基礎があります。
そんな時に入院してしまい、顧問先さんには大変ご心配をおかけしました。
今回のブログは経営者本人や社員が「病気療養のため数日働けない場合」どんなリスクや手当などがあるのかについて、書きたいと思います。
誰もが病気で仕事を休むリスクがある
日本の労働者人口の割合は40代から60代が大半を占めている様に、年齢が高いですよね。
私は50代ですが、50代になると男女ともガンになるリスクが高くなります。
40代に比べると4倍から5.5倍に罹患率が上がっています。
女性の場合は、大腸がん、子宮体がんの罹患率が2倍。
40代も油断はできません、生活習慣病が増加。
動脈硬化、脳血管疾患、糖尿病に注意が必要です。
会社員の方は、年に1回法定の健康診断を受診しますが、実はこの検診だけでは中高年は早期に病気を発見する可能性が低いため、個人的には追加料金を支払い、がん検診を受けた方がいいと思っています。
本当は、人間ドックがいいですよね。
経営者も同様です。人間ドックを年1回受けましょう。
病気で仕事ができなくなったら
とは言っても、私の様に病気になった場合は治療のため仕事を休むことになります。
手術入院となったら、数日間もしくは数ヶ月仕事ができなくなる。
その場合、生活費や治療費はどうするか。
もちろん、普段から備えをしておくのが大切ですが、行政からの諸手当がありますのご紹介します。
高額療養費制度
これは、医療費の家計負担が重くならない様に、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1ヶ月(1日から末日まで)で上限額を超えた場合、超えた額を支給する制度です。
病院での窓口負担が上限額まででいい制度です。
しかし、注意があります。
1ヶ月なので、月をまたぐ入院の場合 1回の入院にかかる費用ではないということ。
たとえば、 6月25日に入院 28日に手術 7月5日に退院 ひと月の上限額が87000円だったとします。
入院手術で医療費が100万円、窓口負担は3割の30万円支払いのところ、
6月 上限額の87000円支払い
7月 上限額の87000円支払い
退院時に支払うのは87000円ではなく174000円です。
これに加えて、保険適用にならない「差額ベッド代」「食費」「居住費」ものってきます。
6月中に退院できたなら、または7月に入ってから入院すれば 1ヶ月分の87000円の支払いで済むところ、、、
しかし、そういう訳にもいかない。
一刻も早い治療が優先ですよね。
傷病手当金
病気やケガなど私傷病(労災でない傷病)で働けなくなった時に、加入している健康保険から支給されます。
受給の要件が4つ
・働けない状況であること
やむを得ず働けない状態に陥っていることが大前提。働けない状況かどうかは医師の判断に基づき、傷病手当金申請に必要な医師の意見書を添付する必要があります。
・業務外の事由によるものであること
働けなくなった原因が、業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であることが必要。また自宅療養の期間についても支給対象となります。
業務上、通勤災害(労災保険の給付対象)や美容整形などの病気と見なされないものは支給対象外です。
・連続する3日間を含み4日以上仕事を休んでいること
病気ケガで休んだ日を1日目として、それから連続した3日間の休みを経て、4日目以降に休んだ日が支給対象となります。
3日間の待機期間は土日祝や有給休暇を取得した日も含まれます。
つまり、2日間休んでも3日目に出勤した場合は支給の対象にはなりません。
たとえば、病院に行って病気であることがわかったのが金曜日で有給休暇を取り、土日がお休みの会社の場合は、金土日の3日間が待機期間となり、翌週の月曜日(4日目)から支給の対象となります。
・休んだ日に給与の支払いがないこと
生活保障を目的としているので、会社から給与が支払われていないことが条件となります。
もし給与の支払いがあっても、傷病手当金の額よりも少ない場合はその差額が支給されます。
経営者の場合、健康保険に加入していても役員報酬が出る場合は支給されません。
以上の条件があれば、本人が健康保険組合や協会けんぽに申請をしますが、だいたい会社が協力してくれますので、会社に相談してみてください。
国民健康保険は傷病手当金はありません。
経営者の皆さんは、社労士に相談ください。
まとめ
病気療養とお金についてまとめました。
まずは、早期発見早期治療のため、毎年の検診を受けること。
中高年の方は、人間ドックをオススメします。
万が一病気になったら、行政の制度を十分に利用するため、 会社や病院の相談窓口、行政の窓口に聞いてみること。
民間の医療保険も大切なので、比較検討して加入するのも安心ですね。 (私は民間の医療保険で助かりました)
しかし、病気を治療するのに一番必要なのは、本人の早く治りたい!という気持ちだと今回わかりました。
病院関係者のみなさまには、大変お世話になり感謝でいっぱいです。
日々の健康管理が大切ですね、最後までお読みいただきありがとうございました。
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